2011年12月21日

代参講

【掲示板に投稿した記事を転載します。】

代参講 投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2011年12月21日(水)18時16分59秒

参考とするために、古典的な代参とはどのようなものかを確認しておきます。吉川弘文館の『国史大辞典』では「代参」は立項されていませんが、「代参講」との項目があります。

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だいさんこう 代参講

 遠隔地の神社仏閣に代参者を派遣して、護符をもらい霊験を受けるという機能をもった集団。信仰対象が、講仲間の住む地域社会を離れた場所に祀られていることが特徴で、信仰対象が、町や村の地域社会の内部に祀られている講とは異なっている。
 全国的に分布している代参講は、伊勢講・熊野講・金毘羅講である。また比較的分布地域が限定されている講は、三山(さんざん)講(湯殿山講)・金華山講・古峰講・三峰講・大山講・富士講・戸隠講・秋葉講・御岳講・愛宕講・立山講等々であり、それぞれ同信者が集まって講集団を組織している。
 講頭が中心で、講金を経費とし、毎年くじなどで代参者を決定して、信仰している神社仏閣に参詣させる。
 代参講の成立は、江戸時代中期に集中しているが、伊勢講や熊野講の場合は、中世に神社の御師が回ってきて講を組織していた。江戸時代に交通が整備されてくると、観光旅行を兼ねた代参も流行し、泊る宿坊や宿屋なども定められ、やがて旅行業者も介在する形式となった。
→伊勢講(いせこう)→稲荷講(いなりこう)→大山講(おおやまこう)→講(こう)→富士講(ふじこう)

[参考文献]桜井徳太郎『講集団成立過程の研究』
(宮田登)
posted by 神宮威一郎 at 18:16| Comment(0) | 過去ログ(代参、非公開)